Ambivalent Wanderer

脳科学(認知科学)、ロボット、現代美術。興味があること、考えたことについて細々と書いています。

大学院生の遺言とか

こんにちは、Mikenerianです。


ついに、大学院を修了しました!
思えば長かった学生生活ですが、4月からは社会人です。

ということで、今回は色々と記憶が新鮮なうちに書き留めたいこととかを呟きたいと思います。


f:id:Mikenerian:20190329232901j:plain
ちなみに東大では、写真のようにアカデミックガウンを羽織る人が多いです

全然実感がわかないこととか

晴れて卒業したわけですが、全然実感がわきません。
みなさんはどうでしょうか。卒業式当日に実感湧きますか?

僕はどうも、後から遅れてやってくるみたいです。今も、この前読んだ小説良かったな~とか考えてます。

友達が全然いないからですかね?(笑)

ここから得られる教訓は、人間何でもシェアしたり拡散したりするのではなく、自分の中で経験を温めることで真の財産になる。ですね。



他コミュニティでも謝恩会があったこととか

先ほどのコラム、全然実感がわかない理由の一つは規模が大きすぎるからですかね。
もちろん組織に対して謝意もあれば悪意もありますが、「自分が関わった」というリアリティが薄いのは間違いありません。

思い入れの深さでいうと、やっぱり身近な人達のほうが大きいわけで。
長年やっていたバイトとか、そっちのほうが全然嬉しくなるし、これから先も気になるという気持ちです。

あと最近、イチロー選手が引退しました。
そういう大きなニュースと比べて自分の変化は小さいなって、そういう時考えてしまいます。
でもそういった小さな変化が、周りの人との小さなけじめが、自分にとってちょうどいいなんて思ってます。



東大生という肩書きとか

東大って肩書きですが、世間の反応を嫌でも意識してしまいます。
世間では「さすが東大生」とか「東大生なのに」とか、やたらレッテルを貼られるのが東大生の使命ですね。

僕が出会った人間ではいくつかのパターンに分けられますが、勝手に期待を押し付けられたり、勝手に失望されたりで、大きなレッテルというのは扱われ方がヤバいですね。語彙力急に無くなるくらいにはヤバいです。
①さすが東大生!と誉めてくるタイプ
②えっ、東大生?!と疑ってくるタイプ
③まじで東大生か!と学歴コンプレックスをぶつけてくるタイプ
④東大生だもんね!と強引に捩じ込むタイプ
⑤色々あるよねと森羅万象全てを受け入れてくれるタイプ


でも、あんまり気にせず生きたいと思ってます。



大学院を目指す人への遺言

大学院を目指す方、大学院進学か就職で悩んでいる方、研究職がいいなと漠然と思っている方へ。

この道を目指すということは、何か自分なりに興味があること、問題意識を持っていることがあると思います。
博士へ進学するわけではないのであまり偉そうなことはいえませんが、自分の興味あることについて、
誰に何と言われようと、このことを2年間ずっと考え続けられる!
と自信を持って言えるか。それを改めて考えてみてください。

実際、研究界の現実を見て失望することがけっこうあります。研究の流儀やら伝統やらで、思い通りに研究が出来ないことはたくさんあります。
そうなる前に、興味あることについて少しでも調べましょう。何も難しいことではありません。自分の興味関心に近い研究を行っている教授を見つけましょう。

もし居ないのなら、それは夢を見ているだけかもしれません。例えばどこでもドアを作りたいと思っていても、真面目にどこでもドアを研究している人などいません。エセ科学者に弟子入りするしかないでしょう。
しかし、「テレコミュニケーション」など、遠隔通信技術を研究している人はたくさんいます。
このように、まずは「科学」や「研究」がどういう組織、文化で成り立っているか。その基礎を実感するためにも大学の講義を真面目に受け、本屋で売れ行きの高い専門書にアンテナを貼る。そうやってまずは夢を覚ましましょう。

色々興味がある。それも良いと思います。自分もそうでした。でも、いずれは修士論文として追及するテーマを決める時が来ます。修士はあっという間です。中途半端に教養を身につけて、中途半端に研究して、中途半端に就活することになります。それで良いのだと、自分を納得させる才能。そんなある種時代遅れな才能が必要になります。

では四六時中追求したいテーマがあるとき。修士の時代は、自由に研究できる素晴らしい時間になると思います。
でも、少しは将来について考えましょう。企業の研究職は企業のために研究する必要があります。教授への道は修羅の道です。

色々書きましたが、研究好きにとってアカデミック界は居心地がいいです。周りも自分と似たような興味関心を持っているので、つながりも作れるでしょう。
応援しています!